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縮んでしまった生地


きものの中でも特に「ちりめん」など撚りの強く掛かった糸で織られた素材は、水分や湿気を含むと縮みやすくなります。仕立て上がったきものに水がかかるなどの他、湿気の多い空間に長時間放置しておくだけでも縮みが発生します。

反物やきものに毎日触れていると、ちょっとした異状に気づきやすくなります。写真は、生地の途中から縮みによって生地幅が変わっている難です。本来なら両側がピチッと揃っていなければならないのに、片側だけが巻きせんべいのようにらせん状になっています。



縮んでしまった反物


わかりますか?写真左側が本来あるべき状態です。生地の端がピッチリ揃っていますよね。
右側は巻きせんべいのように布端がらせん状に入り込み、不揃いになっています。生地の幅が一定であれば起こりえないことです。

ちなみにこの程度の縮みは判りやすい方で、毎日生地に触れていると、もっと微妙な布幅の違いも感じ取ることができます。エベレストを超えるほど「巻き巻き」した成果かな?
 

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