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帯の難は職人泣かせ?

●帯の変色難の事例(このすぐ下)
理由その1:金銀の加工には制約が多い!  
理由その2:織り柄は難しい!


 

赤い丸で囲んだ部分に、変色難があるのがわかりますね。
帯の難は、きものに比べて加工に苦労するケースが多いのです(;_;)

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帯の難の補正に困る原因のひとつに、左のような金銀の加工がふんだんに使われていることがあります。

メルマガでもご紹介しているように、金や銀は水素系の薬剤と化学反応を起こしてしまうという特徴があります。
黄ばみの漂白には水素系の薬品を使うのが一般的ですが、金銀が全体に施されていたり、金糸が織り込まれていたりすると薬品処理ができず、別の方法を考えなければならない場合もあります。

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職人泣かせの2つ目の理由は、上のような織りによる模様や、刺繍、縫い取りなどの模様です。

左の画像ではあまりわかりませんが、アップ(右の画像)で見ると、この帯の柄が染色ではないことがおわかりいただけるかと思います。縦糸と横糸の色や折り方に変化を付けて柄を出す手法なので、変色などの難が発生した場合、糸や組織というミクロの世界での補正になってしまいます。
大変細かな作業になること、コストがかかることなどから、柄を足すなどの代替案をお勧めする場合もあります。
柄を足して難を目立たなくする技法を使う方が、コストや外観でも喜んでいただけることが多いです(^_^)

 


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