トップ>絞りのいろいろ

絞りについて

絞り染めの特徴  ●絞り染めの難


よく知られる「鹿子絞り」です。

 

「絞り」は、柄の形ではなく、染色の技法からついた名称です。
上の画像にある「鹿子」に似た柄でも、下の品物は「絞り」ではありません。

どこが違うか(画像では判りにくいですが)説明しますと‥‥
 

 

絞り染めは、糸で縛った跡が風合いとして残るので、生地の表面にモコモコとした凹凸感があるのが特徴です。

こちらの画像、 中央のポツポツした部分は、「鹿子絞り」にも見えますネ。

でも実際これは、「型」を使って染め抜かれたもので、絞りの特徴である「生地の凹凸感」がありません。

 



絞りに最も多い難のひとつ、「柄の飛び」です。
(製作工程中に発生したもの)


全体で見ると、飛んだ部分が目立っているのが判ります。


絞りは大変多くの数を糸で縛り、染料に浸す手法です。
なかには1つ2つ、糸がほどけているのに気付かなかったり、染色中に糸が緩んだりほどけて、そこに染料が浸透してしまうと、上のような難となります。

このような場合、補正としては、絞りの「色のない部分」を再現するのが目的となりますので、白い部分を「抜染処理」といって、もともとの染料の色を抜く加工を行います。
このとき、抜染の加減を間違えると、必要以上に色が抜けてしまったり、周囲とのバランスが悪くなってしまうので、判断力やセンスが必要となり、神経を遣う工程です( ^_^;)

 

 


このページのトップへ

トップ>絞りのいろいろ